2009/04/28

実録調停

今回の記事はハードな内容なので、悪い予感がする人は読まないで頂きたい。

面接交渉権は「親権は無いけど子供に会わせろ!じゃなきゃ金払え!」という、
法律の条文で規定されていない法の実務が根拠の権利だ。
よって様々な解釈が出来る割に、法的に下される判定はお決まりになる。
私が「そうじゃなくて子供が親権の無い親に会う権利でしょ」と理解して主張したところで、
「そういう側面もある」と言われて終わりである。
養育費を全く払っていなくても人格破綻者であっても、
子に極端な害悪が及ぶと判断されなければ、
裁判所は必ず「月一回程度の面接交渉」を親権の無い親に認める。
義務を果たさずとも手軽に得られる権利っていったい…。
日頃子供と向き合っている親権者にとっては堪ったものではない。
しかし現実は「子の福祉」という万能な言葉で押し切られるだけだ。

さて、実はその面接交渉の調停を申し立てられたのだ。
数年前に同じ内容の調停をしているのに再度の申立て。
どうやら裁判を起こそうとしたが受け付けてもらえず、
やむなく勧められた調停にしたようだ。
相変わらずの申立人には呆れるばかり。
面倒だが調停を受ける事にした。
その先の裁判まで行くと余計に面倒だからだ。
申立人を返り討ちにしてくれるわっ!


調停の流れは以下のような感じ。
  1. 通知で指定された調停日時に裁判所へ行く

  2. 申立人と相手方はそれぞれ離れた位置にある待合室で待機

  3. 順番に個室に呼び出されて三人一組(裁判官含む)の調停委員と話をする

  4. それを繰り返し調停委員の誘導で合意に向けて進む
ここで合意に至った場合、法的効力のある文書が作られる。
調停不成立の場合は審判に移行するが、ほぼ調停委員が提案した判断が下される。


2度目の調停なので雰囲気は分かっている。
周到なシナリオを準備し、家庭裁判所へ向かった。
時間に余裕を持って受付を済ませ、相手方待合室で座っていると、
担当の調停委員の方が「30分ほどお待ちください」と言いに来た。
申立人の聴取が始まる合図だ。
暇なので、同室している他の調停の相手方や
弁護士のやり取りに耳を傾けて時間を潰した。
やはりというか、離婚に関しての問題が多いようだった。
15分くらい経つと、他の案件の調停委員が次々と相手方を迎えに来た。
そして30分後、私は一人だけになってしまった。
申立人は同情を得ようと、長々と作り話をしてるんだろうなぁ。
45分経とうとした頃、ようやく私が呼ばれた。

調停委員は当然ながらよく訓練されている会話のプロだ。
相手の主張を全てそのまま受け止める。
ちゃんと話を聞いて、その上で質問してくる。
必ずネガティブな答えにならない質問をするのだ。
私の場合、「小さいお子さんを抱えて大変ご苦労されたんですね」と話を切り出された。
ああそう来たか。
初老の男性一人と女性二人の調停委員がいきなり私に同調。
いやいや気を許してはダメだ。
意を決して「何故この調停を起こされたのか意味が分かりません」と、
いきなり流れを断ち切ってみた。
顔色を変えない調停委員たち。
こっからが勝負なんだな…。
ちゃんと子供に会わせている事、その具体的な日付、
何より子供の意思を尊重して面接交渉に規制をかけていないと宣言した直後、
三人の調停委員の雰囲気が変わり、ペンがすごい勢いで走り始めた。
分かった!
申立人は自分が有利になるように全く会わせて貰っていないと嘘をついたのだ。
そして調停委員はその嘘を見抜いている。
オレのターン!
調停の申立てそのものが嫌がらせという仮説を披露し、
これまでの、そして今も続いている申立人からの嫌がらせの数々を暴露してやった。
勝ったな…。
相手方待合室でしばらく待たされ、再度調停室に呼ばれた。
「申立ての取り下げを勧めています」
ふふ、やはりね。
そしてまた待合室に。
とりあえず嫁に報告メール。
ああ、早く帰りたいなぁ。
すぐにお迎えが来てまた調停室へ。
「調停申立ての取り下げになりました」
心の中で小躍りしてると、
「最後に何かおっしゃりたい事はありますか?」と訊かれた。
結果は出ているし早く帰りたいし…。
「今何か言って、それは何に影響するんですか?」
「記録に残ります」
ほほう、いい事を聞いた。
ずっとオレのターン!!
申立人の悪行と、刃物を使った自傷癖がある事を伝えた。
引き気味の調停委員。
作戦通り。
しっかり公の記録に残るがいい。
男性の調停委員が「嫌がらせを止めるように言っておいた」と教えてくれた。
調停を起こしておいて諭される申立人って…、
ホームラン級のバカに違いない。
調停委員さん感謝です。
きちんと挨拶をして、最後まで人間的に出来たお父さんを演じて裁判所を後にした。

あれ?面接交渉認めたんだから負けでしょ?
と思うかもしれないけど然に非ず。
面接交渉は月に一度程度と限定せずに子供の意思に従う、
つまり子供が会いたいと思わなければ会わせなくていいことを確認できたのだ。
思春期の子供に面接交渉を強要したら、子の福祉に反するからね。


この記事を読んで不快に感じた人もいるだろう。
私と逆の立場ならなおさらだ。
子供に会いたい、一緒に暮らしたいという気持ちはよく分かる。
しかし一番大切なのは子供がより良い大人になる環境を作ることだ。
愛は与えるもの。
求めてはいけない。


殺伐とした内容だったので画像でも。
あんまりお世話になりたくない裁判所。
考えようによっては人権の砦だったり?


改修中なので評価が難しい建物の外観。


4Fが今回の戦いの場。


相手方待合室を内側から撮影。
何故か窓は無く、物凄く古い扇風機が置かれていた。
部屋の反対側にクラッシャーバンバンビガロ似の女性が居たので、
こんな中途半端な構図になってしまった。


裁判所へ至る道は、
現在NHKでやってる朝の連続テレビ小説の舞台だったり。


街中それ関係のポスターが大量に貼られている。
多部未華子はデビュー時より可愛く見える。
見慣れただけかな。

2 件のコメント:

  1. 久々に来てみたら
    確かに一般人にはハードかも(笑)

    未だに、ですか
    大変ですなぁ

    私んとこは、居住区も遠いんで
    って、遠くも無いか^^;
    昨年辺りに相手の親が「会わせろ」みたいな

    ・・全く何を考えているのやらですよー。

    っていうか裁判所、私個人的には過去に経験も有るし
    今年も3度ほど足を運びましたから
    慣れてます。
    これって怖いかも^^;

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  2. > あみさん
    人の気持ちを思いやれない、想像できない人間って、
    実は相当な割合でいると思う。
    どんな人間でも「親」になれてしまう現状、
    子供はひたすら傷付いて行くんだよなぁ。

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