ハムスターは最もペットに適した動物と言われている。
従順で、小さなスペースで飼え、鳴かず、そして寿命が短いからだ。
昨日の正午、ふと息子の机の上のケージを覗くと、
ハムスターがいつもとは違う位置で丸くなっていた。
名前を呼んでも動かない。
呼吸も無さそう。
ダメだと感じた。
暫くして部活から息子が帰ってきた。
急かして着替えさせ、万に一つの可能性に賭けて近所の動物病院へ向かわせた。
「まにあわなかった」
一緒に行った嫁からメールが来た。
まだ死んで間も無かったそうだ。
詳しい死因は特定できないが、恐らく心臓発作ではないかと。
前日まで元気一杯に動き回っていたのに…。
息子の情操教育のためにとハムスターを飼い始めて一年半。
ずっと世話の全てをやってきた息子には辛い体験だったろう。
息子が寝た後、"ハムスター日記"を嫁と覗いてみた。
私が渡した詩、虹の橋が貼り付けてあった。
そして救ってあげられなかった事への後悔の念が切々と書かれていた。
最後には、転生があるのならまた会いたいとの一文が。
「ハムスターを飼って良かったね」と嫁が言った。
今朝、ベランダのプランターにハムスターを埋めた。
天国でお腹が空かないようにとペレットをたくさん入れてあげた。
ホントはひまわりの種をあげたかったけど、芽が出ちゃうから。
ごめんねハムちゃん。
人を見つけるとダッシュで駆け寄り、
うんていをしながら餌をねだる姿を思い出す度、
涙が止まらなくなるよ。
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